見まごう邪馬台国

◇団栗(どんぐり)

 「どんぐり」の語源には諸説在りますが、この実を独楽にして遊んだため、独楽(こま)の古名「ツムグリ→ヅングリ→ドングリ」と云う転音で、「ツム」=回転すると云う意味があって旋毛(つむじ)・旋風(つむじかぜ)等に使われるとあります。
 私見では、頭頂をとんとんと叩きながら、お頭天々(オツムテンテン)と云いますから、ツム=終・詰・ジ(リ)=頂[ding](ヂゥ→チョウ)で、頭頂 の毛が渦巻く事から旋毛(つむ・じ)とされ、渦巻きの終始点ともなり、蝸牛(カタツムジ→カタツムリ)=片終り等に使われます。
 更に、藁や綿毛を捩って糸を紡(つむ)ぐ事、目を瞑(つむる→つぶる)ともなります。また、ツム→ツブ(粒)に転音して、潰(つぶ)す→小さくする事にも使われ、飛礫(つぶて)=投げる小石の事、語尾の「テ」は道具や武器の意味になります。
 また、太くて短身のコロコロとした形状の「ズングリ・ムックリ」は、ズム→ツム→トム(トン)と転音、富(とむ)=膨よかな事にも使われました。尚、ク リ=石の古語としますが、「クル→クリ」はクルクル回る等に使われますので、繰り返しや回転する事を意味する語で、それが丸い固まりとなり、繰り石(栗 石)=栗に似た丸い形状の石となります。*もっこり=丸みを帯びて盛り上がっている様。
 韓国語「トングルダ」、モンゴル語「トグリク」、日本語「トグロ(蜷局)」等、「トン/グル/ダ」「ト/グリ/ク」「ト/グロ」と云う構成とすれば、ア ジア圏で丸い事を意味する言葉は同源で、日本語「トグロ」は、タグル→トグリ→トグロと転音、綱等を手繰る時、円を描く手つきや、その綱が丸く積み重なっ た状態を意味で、蛇が蜷局を巻くと使われます。詰まり、グル(グリ)=回転する→丸い事にして良いでしょう。
 表題の団栗は当て字とされますが、「漢和大辞典」団[duan][duan][t'uan]=円い・丸いと、「クリ→コリ(凝)→堅い固まり=丸くて堅 い物とすれば、形状や性質を巧に表します。本来の音は、韓国語「トングルダ」に近いトンコリ(ドンコリ)で、凝(こり)と云う音に「栗」の字が充てられ て、ダンコリ→ダンクリ→ドングリに転音しました。
 尚、栗(くり)の語源解説には、表皮の色が玄(くろ)い事から「クロ」の転音、玄実(くろみ)の縮約とする説がありますが、木の実は殆ど同色相を持ち、 色が特徴的な事と云えません。また、落ちた実が石(くり)に似ているともありますが、「クリ」=石ではないとしました。更に、語源が分からないと出てくる 朝鮮語では、栗=「kul(クル→クゥ)」とあります。
 「栗」の解字には、実が落ちた後、毬栗(いがぐり)が樹上に残っている様子とあって、栗の実が抜け落ちた毬栗の形状=丸い穴とすれば、木切れを回転させ ながら削って作る木製の椀=刳り物の刳(くり)と同義で、毬栗は密集した粗い毛(棘)を持つ外皮=衣毛(イガ・エガ)に包(くる)まれた丸い物=凝り(コ リ)、髪の毛を短く刈った坊主頭を毬栗頭、剃髪が伸びた毬栗坊主等と丸い頭に棘状の毛が密生する様子を云います。
 最後に述べてきた事を考え併せると、クル(来る・繰る・刳る)には、連続する・回転する等の基礎的な共通項が全体を覆う事にもなり、包(くるむ)、車 (くるま)等にも使われます。おそらく、団栗と毬栗に使われる音は、本来、違う言葉で、前者は、凝り(コリ)=球形の固まり、後者は、刳り(クリ)=丸い 穴でしたが、木の実を代表の「栗」を充て、「クリ」と云う音に集約、木の実に関連した言葉として示唆しました。
 二つの語義が持つニュアンスを併せ持つ言葉には、胡桃(くる・み)が在り、堅くて丸い殻に包まれた実になります。(了)
 






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