見まごう邪馬台国

◇州胡

先ず、「州胡」の漢字は、先述の漢和字典に拠ると下記の如く在る。
=[tiog][tʃıəu][tʃıəu]=中州・島、中州の様に纏まっている。上古の中国では国内を大山大川に因み、陰陽五行の八方位に中央を加えた九つの州に別けた。地方の行政区画。
=[ɦag][ɦo][hu]=顎髭・垂れ下がった顎肉、全体に大きく被さる・ぼやけていて曖昧な様。中国の北西方に住む遊牧民。

図1
 
image001-2.gif 当時、現在の平均気温より0.5~1度程高かったと云われ、九州北部糸島半島は満潮時に水道に隔てられる島だったとされるので、江華島南側の忠清南道泰安、徳山国立公園の蓮華山(ヨンファサン)が在る半島(図1茶実線)の基部付近には貯水池や湖が見られ、鉄道の走る海抜の低い土地の温陽~道高~禮山~鳳首山~広川付近は、当時、満潮時、潮の入る中州地帯では?と推測される。
また、「東夷伝濊貊条」濊、南與辰韓北與高句麗沃沮接~云々。燕人衞滿魋結夷服復來王之 漢武帝伐滅朝鮮分其地爲四郡 自是之後漢稍別=魋結夷服(たいけつ・いふく)の燕人衞滿、また来て(箕子を滅ぼし)王になる。漢武帝、その朝鮮を伐滅、濊地を四郡(玄菟・臨屯・楽浪・真番)に分け、この後、胡と漢を区別して称す。
詰まり、その水道を挟んだ離島だとすれば、乘船往來市買韓中と在り、やや背が低く韓人の言葉と違う。皆鮮卑族髠頭の如し。とされるので、彼等が韓国の領域に属さない人々と判る。帯方郡治下の韓国と言葉の違う異民族「州胡」は、前漢の侵攻で取り残された東胡で、燕人とされる衛氏朝鮮の支配下民だった人々に関係があると思われる。おそらく、春秋時代、満州や内モンゴル東部に巣くった遊牧民族に近い人々で、烏桓・鮮卑・契丹等は、その後裔と云われる。「州」とされた理由は、風貌と髪型、生業の養豚に拠る。但し、州(しま)に住み、船で往来して韓中で市買するとあるので、本来、大陸東沿岸部河口や入江に家船を係留して住んだ蛋民や沿岸航海民との混血だったと考える。これが正しければ、北部東西を約210余㎞として問題は無いのかも知れない。
当時、国の概念は陸地だけではないと知るべし。河川航行の蛋民や沿岸航海民は耕作や放牧する土地を殆ど持たないが、その領海や水道に於て交易や荷役等に従事、それを生業とした。西沿岸の水道を領有する沿岸航海民領域が在るが故、編者陳寿は、韓在帶方之南、東西以海爲限~。と記述した。詰まり、帯方郡領域東側「濊」が領有した沿岸海域の南側、韓国東沿岸部にも別の領域があったとせざるを得ない。また、海との関わり方で(緑実線)東沃沮在高句麗蓋馬大山之東、濱大海而居~。(橙実線)挹婁、在夫餘東北千餘里、濱大海。南與北沃沮接、未知其北所極。(青実線)、南與辰韓、北與高句麗沃沮接、東窮大海、今朝鮮之東皆其地也~等、東沿岸部の東北~北部で記述が違う理由となるが、韓国領に面した東沿岸部南側の海域は誰が領有したのだろうか。
朝鮮半島南岸の東西約250㎞の東南隅(釜山市付近)に残った東西約50㎞を底辺とする三角形(図1緑点線)は、「倭人伝」倭(人)在帶方東南大海之中依山島爲國邑~云々や、女王國東渡海千餘里、復有國、皆倭種、其南有侏儒国~云々とされる事とも関連し、半島西沿岸部は帶方郡治下、黄海沿岸部から中国大陸東岸を往来する沿岸航海民の領域、東沿岸部北側は濊人に属すが、挹婁人に属した倭人の領海か、南側だけは倭人海民の領海で、その後裔は旧くから北陸方面へ来港した渤海人(粛慎)等に近い人々だと思う。
 
魋(赤熊・しゃぐま)=赤く染めたヤクの尾の毛、それに似た毛髪。縮れ毛で作った入れ毛。白熊(はぐま)=ヤクの尾の毛。中国から渡来し、黒を黒熊(こぐま)、赤を赤熊(しゃぐま)とする。払子(ほっす)に作り、旗・槍・兜(かぶと)等の装飾用。
日本の中世でさえ、瀬戸内沿岸部は村上水軍の領海とされ、その水先案内なしでは航行できなかった。
渤海人=8~10世紀、中国東北地方の東部に起こった国。高句麗の遺民とも云われる大祚栄(だいそえい)が靺鞨(まっかつ)族を支配して建国、唐から渤海郡王に封ぜられ、その文化を模倣し、高句麗の旧領地を併せて栄えた。727年以来、屡々、日本と通交。15代で契丹に滅ぼされた。都は上京竜泉府(黒竜江省寧安市)以下の5京があった(698926)粛慎(しゅくしん)=息慎・稷慎ともある。中国の古書に中国東北地方の民族とあり、後漢の挹婁(ゆうろう)、隋・唐の勿吉(もっきつ)・靺鞨(まっかつ)は、その後身と云うが確かでない。「欽明紀」佐渡島の北の御名部の碕岸(さき)に粛慎(みしはせ)人有りて~云々とあり、欽明天皇の時に佐渡に来り、斉明天皇の時に阿倍比羅夫が征したと記す。

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  1. 2014/07/18(金) 20:36:36|
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