見まごう邪馬台国

◇邪馬壹国と邪馬臺国

 矢治一俊氏は【ここで、卑弥呼が都した国は邪馬壹国だったのか、それとも邪馬臺国だったのかという問題に少し触れてみたい。私は、この事について余り拘りを持たないが、どちらが可能性が高いかという観点から話をしてみたい。中国正史では、卑弥呼が都した国について次の様に書かれている。
  ○南至邪馬壹国、女王之所都。(『魏志』倭人伝)
  ○其大倭王居邪馬臺国。【案今名邪摩惟音之訛也。】(『後漢書』倭伝)
  ○都於邪靡堆、則魏志所謂邪馬臺者也。(『隋書』俀国伝) *者=てへる→と云える
  ○居於邪摩堆、則魏志所謂邪馬臺者也。(『北史』倭国伝)
 『魏志』邪馬壹国に対し、『後漢書』は邪馬臺国と書く。『隋書』『北史』邪靡堆とするが、それは『魏志』でいうところの邪馬臺だと云う。この部分をもって多くの人は『魏志』の邪馬壹国は邪馬臺国の間違いだとする。ところで現存する『三国志』は5世紀に裴松之が校訂注釈を施したもので、紹興本と紹煕本があり、何れも12世紀に刊行されたものだという。つまり、刊行本ができた時には『後漢書』も『隋書』も『北史』も存在していたのであり、そこには倭国の都が邪馬臺国と書かれていた事は、編纂者は知っていたはずなのである。ここで私が不思議に思うのは、編纂者はそれを知っていながら、何故、邪馬壹国としたのかという事である。私が思うに底本とした『魏志(写本)』には邪馬壹国と書いてあったのである。もし、邪馬臺国と書かれてあったのなら、それを態々、今まで見た事のない邪馬壹国という国名にして書くはずはないからである。他の史書が「邪馬臺」と書く中、『魏志』は独り、邪馬壹と書き続けてきたと考えなければならない。】
 
 >つまり、刊行本ができた時には『後漢書』も『隋書』も『北史』も存在していたのであり~云々。上記、漢籍の編者は、その『魏志(写本)』を見る事はできなかったのでしょうか。いや、時の権力者の下での編纂だとすれば、そうした古い漢籍を見ていながら邪馬臺国と書き換えた。何故なら、それが当時の認識だったからとも考えられます。一方、刊行本『魏志』の編纂者は狗奴国に敗れた邪馬壹国女王卑彌呼の死後、金印を奪った狗奴国王が邪馬臺国の大倭王を名告った。宗女臺與(タィヨ→豊)は、遠賀川西岸の福岡県宗像市付近に逃れて、豊卑彌=豊玉姫?と称した。または、壹與(伊豫=愛比賣)と称した。それが真相だと「魏志」を残してきた人々は伝承していたのだと思います。
三国「魏」に反旗を翻した遼東太守公孫氏と繋がっていたとも云われる「呉」等の関係から、魏帝が邪馬壹国女王卑彌呼に破格とも云える倭国(海民と耕作民)の支配権を与える金印「親魏倭王」と返礼品を授けた理由が推測されます。その象徴の金印を奪われて支配権を失った女王卑彌呼の系を継ぐ臺與と伊都国は追われて瀬戸内海か、日本海沿岸部を東行後、吉備(岡山県)付近か、河内(大阪府)付近を耶麻騰(ヤマタゥ)とします。その後、残留した邪馬臺国(夜摩苔)+狗奴国の関係が大陸や朝鮮半島の情勢変化の影響からか、決裂し、男系狗奴国(くだら?)も後発で東行、先発の女系邪馬壹(耶摩騰)を併合して夜麻登(ヤマタゥ)とします。それを嫌った「耶麻騰」の男系(伊都国?)は、更に東行した後、建御名方命(+八坂刀賣命)=壹與(伊豫)?として西下、苔むした磐、筑紫(白日別?)の夜摩苔を併合します。
弥終に北部九州と中国や北陸地方に広がる北朝=西国系(日本書紀)と南九州と四国や東海地方に広がる南朝=東国系(古事記)の二本(にほん)に別れて抗争した後、交互に天皇として即位すると云う条件下、二つの皇統が和しました。
 
福岡県遠賀郡岡垣町高倉の高倉神社(たかくら→かくら)。同県福岡市東区香椎の香椎宮(仲哀天皇と神功皇后)、同県宗像郡津屋崎町(福津市)宮司の宮地嶽神社(息長足比売命/神功皇后・勝村大神・勝頼大神)と同県宗像市境に対馬見山がある。
大分県宇佐市の宇佐八幡宮や愛媛県八幡浜市等、火之神と鍛冶の「ヤマタのヲロチ」と関連がある。
呉(222~280)中国の三国時代、三国の一つ。孫権が江南に建てた国。222年独立、229年国号を定めた。都は建業。4世で西晋に滅ぼされた。
「記」建御雷神(+天鳥船神)に追われた建御名方命(+八坂刀賣命)を「紀」倭文神と武葉槌命に追われた星之神香々背男(かかしを)=占星術師?とする。
事実上、「~仁」と称される北朝系天皇だろうが、南朝系の女性を皇后として娶せたとも考えられる。

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  1. 2014/10/22(水) 11:10:03|
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