見まごう邪馬台国

◇官職名と国王

 ○官爾支
 爾[nier][niĕ(rıĕ)][ri]=(字統)人の正面(大→不+冂)と女子の胸部にする美しい文身で、神事を掌る巫女か、判子・印璽の象形ともある。
 支[kieg][tʃıĕ][tsï]=木の小枝を手に持つ形象、枝の初文。分ける・分かれるとあり、小枝を手に持ち支える、支点とある。

 使われる漢字の音を併せると、訓みは「ニェゥキェッ→ネゥキェ→ヌケ(糠・ 額)/ニケ」となり、語義を考え併せると、胸部に文身を施した巫女(花弁)を支える官吏(萼)で、「倭人伝」巫女王卑彌呼を佐けて政治を執り行う男弟とな る。殷王が行ったと云う亀卜と同様の神事に係わり、女王卑弥呼が吉凶を占ったのだろう。もしかしたら「記紀」饒速日(にぎはやひ)命や天津日高日子番能邇邇藝命等と関連があり、印璽や御璽を持つと云う意味かもしれない。

 ○副泄謨觚
 泄[siat(diad)][siєt(yiєi)][sie(iəi)]=(字統)世は「卅」の字形とは明らかに違い「止」に縦画の肥点三本を添える と在り、寧ろ「生」に近い字形とし、生まれる水=漏れて生まれる事とすれば、妊婦の破水とも繋がり、世継ぎを産む事とも関係があるのかも知れない。
 謨[mag][mo(mbo)][mu]=神に祈る「謀」に対し、政治的な定めを決めると在る。ただ、(字統)莫と冥(くらい)とは双声。「謨」=莫+ 言とすれば、暗い・見えない→神事で以て隠れて諮り決めると云う語義で、「謀(はかる)」=某+言とすれば、某=曰+木に従うと在り、曰(いはく/ィエ ツ)=神に祝祷する祝詞を入れる器を木枝上に付け神に捧げ、神示を受ける。「謀は密なるを以て吉とす」とある。
 觚[kuag][ko][ku]=細長く口の広がった酒器とあり、酒を容れる事=保管・管理する事。

 使われる漢字の音を併せると、訓みは「シァッマックァッ→セマコ(斯麻子→狭子)」で、語義を考え併せると、傍国の王や族長の会議等で神意を諮り、決定 された事項、黄泉国(冥土)への旅支度(天之鳥船)等、葬儀礼(隠坊)や新生児の除霊等(呪術師)を拘わり、世継ぎの輪廻転生に掌る官吏になる。
 当時、この列島全域で使われた言葉や邪馬壹国連合の為政者等が用いる言葉が、現代中国語や韓国語に近い音韻だったのか、現日本語に通じる音韻だったのか 判然としないが、謨・模[mag][mo(mbo)][mu]や馬[măg][mă(mbă)][ma]の上古音は全くの同音ではないが、万葉仮名と同様 に現代日本語の「マ」に近似音が幾つも使われるので、その漢字が持つ語義を無視してはならないと考える。

 ○副柄渠觚
 柄[piaŋ][pıʌŋ][piəŋ]=(字統)「説文」柯(斧の柄・から)なりと在る。旧くは木の枝を適当な長さに切った。手で柄を握る。
 渠[gıag][gıo][k`io]=人口の堀割や用水路、間延びしている様、大きい、第三人称代名詞(=隔たる)と在る。
 觚[kuag][ko][ku]=保管・管理する。

 使われる漢字の音を併せると、訓みは「 ピァヌギァックァッ→パヌガカ→ハヌガコ」で、語義を考え併せると、「柄」=木の枝を適当な長さに切る事=設計と施工、手で柄を握る=掌握する事。 「渠」=水路(つる)や古墳の水掘とすれば、接子(はぎこ)=接ぎ合わせた構築物の設計施工を掌る人、筑紫平野の中央を貫いていたとも云われる水道(阿利那礼河、「神功紀」神田(みたしろ)に水を引く溝(うなて)を掘る時、迹驚岡(とどろきのをか)の大磐を雷電が踏み裂いたとされる裂田溝にも関連し、水田や水路の設計施工や維持管理を掌る役人、それを守護する武官かも知れない。尚、福岡県太宰府市の水城も、その水道の治水を目的として造られたとする研究者も居る。付近には白水(はくすい→しろうず)と云う一族が居り、その維持管理を担ったか。

額・糠(ぬか)=糠は穀類の表面、額は目や鼻と頭内(脳)、萼は花弁を保護する。尚、額田王→額田姫王(妻)→額田大君(巫女)→額田部皇女(推古)
印璽や御璽=「紀」神武東遷条、天皇が饒速日命と同じ印璽や御璽を持つとある。
阿利那礼河(ありなれがわ→あまのかわ)=日本書紀に見える河の名。古くは鴨緑江 を指すとされたが、新羅国都慶州の北川「古名・閼川(ありなる)」とする説が有力とされる。おそらく、天翔る鳥→天之鳥船(あめのとりふね)=北方の遊牧 騎馬民族は岩山だが、奄美沖縄地方の人々は、奥島(おふしま)→青島(あおしま)に遺体を安置して鳥に啄ませると云う風習が在り、故人の霊魂が鳥に宿り、 天(彼の世)に運ばれると云う思想に拠ると考える。
裂田溝(さくたのうなて)=「記紀」火之迦具土(軻遇突智)神の頚を斬った剣の前(さき)の血に生る拆(裂)神、次ぎに根裂(根裂)神(中略)~、甕速日神、次ぎに樋速日神、次ぎに建御之男(武甕槌)神とある。福岡県筑紫郡那賀川町安徳には裂田神社(祭神神功皇后)が在り、その地名から宗像(赤間)や対馬等にも御陵の伝承がある安徳天皇との関連も取り沙汰される。*山口県下関市の赤間神宮
 






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  1. 2015/03/21(土) 12:57:04|
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